ゴハチ牽引唯一の東京始発ブルートレイン Prat3

~EF65P形の不足から復活したブルートレインのEF58牽引~

今回のブログは寝台特急「いなば・紀伊」が登場する10年前に話は遡ります。
1965年10月、新大阪-西鹿児島・長崎間に初の関西圏を始発とするブルートレイン「あかつき」が走り始めます。その後のダイヤ改正の度に「彗星」「日本海」が加わり、また、東京口のブルートレインにも「瀬戸」「出雲」が加わりました。

実は1968年10月に実施されたいわゆるヨンサントウの改正から山陽本線内で開始された20系による110km/h運転のため、これらの列車の牽引機には110km/h運転が可能なEF65Pを使用せざるを得なくなり、全般検査時や20万km走行ごとに行なわれる台車検査実施時にはEF65Pが不足するという事態が予測されました。
そこで1972年時に東海道・山陽本線での貨物列車増発により、山陽本線内でのブルートレインは並行ダイヤを組まざるをえず、速度を110km/hから95km/hに下げたことから関西圏始発のブルートレインの牽引をEF58に置き換える措置をくだしました。東京口のブルートレインの「いなば・紀伊」以外のブルートレインの牽引機にはEF65Pが残りましたが「いなば・紀伊」の牽引機のみがEF58だったのにはこんな理由があったわけです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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