東京駅の出雲1号発着のホームへの階段を登ると、ホーム上ではちょうど「はやぶさ」の発車アナンスが流れており「お見送りの方は危ないですから列車から離れて下さい」と緊迫したアナンスに娘が驚いていました。
実は今回の旅は娘にとって初めての鉄道旅。初めて見るブルートレインと、自宅最寄り駅の私鉄のホームでは決して出会う事のない情景に衝撃を受けてのでしょう。
そんなホーム上での喧騒を打ち消すように「はやぶさ」を牽引するEF66が発車の汽笛を鳴らし、動き始めると、彼女の視線は重厚感のある音とともに動き出したEF66に視線を奪われ釘付けになっていました。
そしてEF66の重厚感のある音はカニのディーゼル音に変わり、その後、車内でくつろぐ乗客の姿がホーム上の彼女の前で線路のジョイントの音と共に流れていきます。「はやぶさ」が去った後、ブルートレインが持つ、今では決して味わう事が出来ない独特の存在感に圧倒されている娘の姿がありました。
はやぶさを見送った後の娘からは、「すごい音のした車両(電源車カニ)はなに?」、「ロビーカー?」、「A寝台、B寝台ってなに?」と立て続けの質問攻めにあう私。そして、後日、子供向けのブルートレインブックをせがまれる事になるわけです。
続く