メイクアップシール「(HO)24系 夢空間」~オハフ25-901~
これまで「夢空間」各車両の詳報、室内灯組み込み写真とご紹介してきましたメイクアップシール「(HO)24系 夢空間」ですが、いよいよ今回のオハフ25室内灯の記事が最後の投稿となります。
もともとHOゲージ対応のシールは、より細かなディティール再現を行うため、製品化にはおよそ3~4か月ほどの
時間が必要です。しかし、今回の「夢空間」にはおよそ半年間にも及ぶ時間をかけて完成させた製品となります。
約半年間の製作期間中、最も製作に時間を要したのが、以前の詳報でも述べた通りオハフ25です。バーラウンジという形状の複雑さという要素も勿論あるものの、最大の要因はオハフ25のデザインを担当したデザイナーの徹底したこだわりと無茶振りにあります。
デザイナー氏の無茶振りについてはこちらをお読みください
そして、オハフ25でさらに時間が必要になった理由に、バーカウンター背面の窓を含めて、二重の窓ガラス再現にチャレンジした事が挙げられます。
これまで製品化したシール製品のなかで、車内のガラス仕切りや運転席後ろの窓ガラスなどをシール化したことはありますが、窓ガラスを再現したものはありません。
しかし、窓ガラスをシールで再現するというノウハウは無いものの、オロネ25が二重窓構造であること。そして、“透明のフィルムシールにはガラス上部の花柄やガラス部分のストライプが印刷されており、実際に模型に貼付すると、外からは窓ガラス中央の3本の壁面部分が薄っすらと見える形に…(詳報ブログから引用)”という緻密に作り込んだデザインを、シールとして内装の再現に活かすべく、オハフ25の窓ガラス再現に取り組んだのでした。
さて、シールデザインの他にもうひとつ、製品化するうえで考えなければならない事があります。それが作業性です。いかに素晴らしいデザインのシールが出来ようとも、実際の加工作業の難易度が高すぎてしまっては意味がありません。“簡単”ではなくとも難し過ぎない作業性であることが重要です。そういった観点から言うと、オハフ25の透明シールによる二重窓の再現は、デザイン性と作業性のバランスの兼ね合いをどうするかという事に苦慮しました。
特に作業性というのはスタッフによっても感じ方はバラバラな為、どういう加工が作業しやすいという事に明確な答えがなければ、その根拠もありません。各スタッフが相手の主張する作業方法を何度か行ってみて、デザイン性とのバランスを考慮に入れながら加工方法を決定していきます。
尚、実車のオハフ25ではバーカウンター背面の位置に当たる窓ガラス以外の二重窓の間に、お洒落な遮光カーテンが設置されており、実際の運行中はレースのカーテンが閉じられていたようです。オハフ25のシール化に当たっては、この豪華なレースのカーテンも再現したいと思い、複雑なレースカーテンのデザインを行いました。
実は二重窓の透明シールに、このレースカーテンを印刷もしてみたのですが、レース自体が“白色”である為に印刷ではどうやっても表現することが出来ず、泣く泣く透明シールでのレース再現は諦めることに。変わりにマットタイプのシールにレースシールを付属しています。
サニタリー横の乗降デッキ通路スペースの壁面や通路。壁面にはかなり濃い目のブラウンが採用されています。デッキ床の幾何学デザインなどと合わせて、オハフ25が大人のラウンジカーである事を感じさせるデザインになっています。
さて、ここからは部屋の照明を消した夜行シーンの写真をご紹介します。クリスタルラウンジをシール化するにおいて、電球色室内灯の搭載は必須なものとして、照明に照らされた車内を強く意識した製作を行いました。
透明シールによる二重窓再現は、やんわりと輝くクリスタル感を再現いただくには最適だと考えています。但し、車内の視認性という面に関しては、どうしても妨げとなってしまう側面があることは否めません。
ブログに掲載している写真では、手前の窓ガラス部分にピントが周ってしまい肉眼で見る以上に車内がぼやけて見えていますが、透明シールによる二重窓の再現については視認性と再現性の観点からお客様のお好みの再現を選んでお楽しみいただければと思います。
バーカウンター裏面の再現は、透明シールにフィルムシールを重ね合わせたものです。室内灯の効果で棚に並べられたアイスペールが浮かび上がって見えます。
サニタリーやデッキスペースは、なかなか内装再現を行っても車内が見えないことも多いのですが、オハフ25ではそうした不安はいっさい杞憂でした。窓ガラス、ドア窓、円形のガラスと遊び心を満たしてくれます。
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また、「夢空間」の運用は「北斗星」との連結を念頭に開発された車両であり、臨時列車「夢空間北斗星」の再現には「北斗星」車両の存在も欠かすことはできません。
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尚、上記メイクアップシール「北斗星」の詳報につきましては、旧公式ブログ「富塚通信」にて14回にわたりお届けしています。もしよろしければ、あわせてご覧ください。
最後までごらんいただき、ありがとうございました。