メイクアップシール「35系4000番台SLやまぐち号」

今回は2023年最後のブログ投稿となります。本日は現在製作中のメイクアップシールについて少しだけご案内します。

35系4000番台 SLやまぐち号

現在、製作室ではKATOの「35系 4000番台<SLやまぐち号 >5両セット」対応のシール作りに取り組んでいます。35系4000番代は蒸気機関車での運用を前提とした客車です。従って、5両それぞれがSL時代を彷彿とさせる旧型客車をモデルベースに車両がデザインされているのですが、当時と今とでは製造技術はもちろんの事、設備や安全基準に違いがあります。

35系4000番代では旧型車両の雰囲気を尊重しつつも、当時の旧型客車の姿をそっくりそのまま再現するだけではなく現代の技術やデザインを取り入れる形で製造が行われました。ダブルルーフ構造の屋根や屋根上のクーラーなどを見ると、旧型客車でありながらも確かな新しさを感じることができます。

旧いのだけど、実は現代的。そんな35系4000番代のコンセプトは車内内装にもしっかりと現れています。

ナハ35-4001

例えば、3号車のナハ35では運転シミュレーターや投炭ゲームといったイベントスペースが設けられています。運転シミュレーターや投炭ゲームなどこれまでシール化したことは1度もありませんので、頭を抱えています。

また、車両の中央部分にはS字型にカーブした壁面があります。最近ではこのような湾曲した成形が増えてきました。しかもカーブ自体がかなりきつくなっています。こうした形状はシールのサイズを計測するのがとても難しく、平面の壁面を計測するのに比べて何倍もの採寸時間が必要です。

スハテ35-4001

35系4000番代はどの車両もなかなかに個性的な内装をしています。ちなみに、今回のブログでご紹介した3号車ナハ35と5号車のスハテ35は、ともにシールサイズの計測を行っている最中の写真を掲載しています。そのため、作業上シールの色をちあえてあったり、アルファベットと数字のナンバーが印字されていたりします。

最近の車両は昔の車両にくらべるとスリム且つ、より複雑な形状の成形がなされるようになってきています。それだけ実感的な模型へとクオリティが向上しているわけですが、同時にシールの製作にもより長い時間が必要になってきていると感じています。

さて、今回お届けした「35系4000番台SLやまぐち号」ですが、シールサイズの計測作業はすでに終了しており、現在はシールのデザイン作業が進行中です。“旧いのだけども新しい車両”そんな2024年の第1弾メイクアップシール「35系4000番台SLやまぐち号」をどうぞご期待ください。

  • URLをコピーしました!
目次