メイクアップシール「(HO)24系 夢空間」~オロネ25-901~
今回の「夢空間」室内灯写真ではオハフ25ではなく、先にオロネ25をご紹介します。まず、ご覧いただきたいのは下のオロネ25イラスト画像です。製作室では実際にシールのデザイン作業に入る前に、予め模型の車両をベースにイラスト画像を起こして、車内の窓ガラスから見える室内をシュミレートしながらデザイン作業を進めます。
オロネ25のイラスト画像データ
イラスト画像でのシュミレートを通して、オロネ25の室内シール製作において、特に意識したのが絨毯・ベッド・室内カーテンのコントラストのトーンバランスです。特にLEDは電球色タイプを使用するという事で、事前に車内を電球色で見た場合の見え方も考慮に入れてデザインを行っていきました。
オロネ25の個室デザインでまず感じた事は、さすがはHOスケールだという事でした。各個室の空間は広々としており、床面積も寝台ベッドもビッグサイズです。ただ、床とベッドどちらもフラットな形状をしているので、絨毯の素材感やベッドの柄が単調にならないようデザインに気を配っています。
各絨毯のデータ拡大画像
エクセレントスイートルーム、スーペリアツインとデッキスペースの絨毯で、それぞれ色味と同時に異なった濃淡になるよう調整してあります。また、前回のブログでご紹介したオシ25同様、オロネ25もカーテンの存在感が際立っており、車両の印象を大きく左右する重要な要素になっています。
本当はもう少し陰影をつけた方が立体感を表現できるのですが、柄があまりに細かいため、陰影の影響でどうしても重たいトーンに。そこで陰影ではなくデザインのグラデーションで立体感を演出させてみました。
カーテンシールのデータ拡大画像
カーテンの襞に関しては自然な立体感が生まれるように、ただ線を入れて再現するのではなく、襞を1つ1つデザインしたうえで重ね合わせて表現。この重ね合わせ再現のためにカーテンだけで1周間以上の試行錯誤を繰り返すことになりましたが、満足のいく仕上がりになりました。
カーテンの模様はベッドの柄と共通のデザインにすることで統一感を持たせることに。但し、ベースのピンクとグリーン地の色味に若干変更を加えることで、ここでも単調にならない工夫を施してあります。
前回と同じく、室内の照明を消して、夜行シーンの写真です。
オロネ25の個室側の窓は思いのほか小さいサイズではあるものの、室内灯を組み込むと寝台ベッドの模様や奥側の壁面までクリアに見ることが出来ます。また、通路側にはあまり光が周らないものの、かえってそれがシックな印象を与えてくれます。
一見、オシ25やオハフ25と比べて派手さのないオロネ25ですが、絨毯、ベッドそしてカーテンと細かなデザインを多用した結果、画像データの容量自体は3両の中で1番大きくなってしまいました。そのため、製作中にはデータを保存するのに10分近く時間が掛かってしまったことも…
室内灯に照らされた細密なデザインもお楽しみいただければと思います。今回は「夢空間」オロネ25の室内灯写真をご紹介させていただきました。最後までご覧いただき、ありがとうございました。