今回の詳報2では、「さくら・はやぶさ/富士」編成の個室寝台客車、オハネ15(ソロ)とオロネ25、及びオハ24(ロビーカー)についてお届けします。
「オハネ15-2003(ソロ)」
「開放B寝台には旅情感や独特の雰囲気あったのに、個室寝台ときたら…」開放寝台を愛する制作室の古参メンバーはそう呟きます。しかし、1人用個室ソロの寝台料金は開放B寝台と同額だったという事もあり、当時はなかなかの盛況ぶり。古参メンバーはそれも面白くないのかもしれません。
それにしても何故、開放B寝台と個室寝台の寝台料金が同じだったのか。明確な理由は分かりませんが、すでに乗客数に陰りの見えていた寝台列車の起爆剤として話題になればよいという事だったのでしょうか?謎です。
制作室のメンバー内でも実際に乗るなら個室寝台の方が良いという意見もあります。個室だから安全、そして気兼ねなく過ごせることがその理由です。特に女性陣は個室人気が高く、現在サンライズエクスプレスが女性に人気があるのも頷けます。
しかし旅の醍醐味を味わうのなら、なんと言っても開放寝台。女性陣に一度開放寝台のあの味わいを体験させてあげたかったものです。
「オロネ25」
A寝台オロネ25。正直なところあまり縁がなかったというのもありますが、先のオハネ15ソロとは別格なので、「個室寝台ときたら…」などとうそぶく気も起りません。
当時の寝台特急のA寝台で言えば、北斗星やトワイライトなどのA寝台には、いつか乗ってみたいと憧れを抱いたものですが、個人的にはオロネ15に対する憧れはあまり無かったような気がします。もしかしてこれも僻みだったのでしょうか?
「オハ24(ロビーカー)」
ホテルのロビーをイメージして設計されたロビーカーオハ24。一両すべてを使うことで広々としており、くつろぎ感が他の車両とは違います。自分の客室で車窓を眺めながら一杯飲むのもいいですが、ソファに座ってくつろぎながら、大きな窓から風景を眺め一杯飲むというのもリッチな気分に浸れたものです。ご夫婦で開放寝台を利用した場合など、奥さんを連れだってリッチな時間を過ごすのも素敵でした。
実はロビーカーのシール化は今回が3回目です。以前シール製品化したメイクアップシールKATO対応「24系25形 寝台特急 はやぶさ 基本8両セット」とTOMIX対応「24系25形100番代 特急寝台客車(銀帯) 7両セット」でそれぞれシール化しています。
シールの車内デザインは24系25形100番代の方と共通ですが、今回はパーテーション壁面の色味を調整したうえで一部新規のシールを追加しました。
以前の富塚通信(旧公式ブログ)で詳しくご紹介したこともありますが、ロビーカーは1985年に「はやぶさ」へ、翌1986年には「富士」にも連結されました。このロビーカーの組成の結果、牽引定数の関係で直流電化区間の牽引機がEF65からEF66へと
変更されるに至ったのは、やはり特筆すべき事だと思われます。
尚、お気付きでしょうが1985~1986年というのは国鉄最末期に当たります。ロビーカーは経営が悪化していた国鉄が、東京-九州間の寝台特急のテコ入れのため、快適な空間の提供を企図して導入したものですが、新規製造ではなく余剰車を改良して誕生させている点からも国鉄の苦しさが伝わってきます。
しかし、規模の大小はともかく、その後の鉄道に“くつろぎとゆとり”の空間を提供する「ロビーカー」という文化を根付かせた「はやぶさ」のロビーカーの功績は大きいでしょう。
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