最近、お気に入りの鉄道模型の写真を撮る人が増えているようです。スマホを使えば写真、動画を問わず手軽に撮影できるので、「鉄道模型の撮影を楽しむ」というジャンルがより身近になりましたが、そうした中やはり目を惹く写真というのは、ライティングの仕方が上手いなぁと感じます。という事で、本日のブログはライティングについて少しばかりご紹介します。
我々、制作室スタッフにおいても当ブログにアップする写真、オンラインショップで掲載する商品写真、またメイクアップシールの表紙やマニュアルで使用する写真など、写真の撮影とは切っても切れない関係にあります。また、写真だけではなく業務内容の一環で動画を撮影するというケースもあります。
実は我々が鉄道模型なりジオラマを撮影をする場合、これまでメインとしてLED照明を使用していました。一つには照明機材を揃える際、動画の撮影も考慮に入れると単純にLED照明一択となります。また、時代に合わせて使っているカメラ自体もグレードアップさせているのですが、場合によっては使用していたカメラとは違うメーカーに変えざるを得なくなるケースもあります。もしそうなると、折角買い揃えてきたストロボも使えなくなってしまいます。そうした点を踏まえ、これまではストロボではなく、LED照明をメインとして照明機材を整えてきました。

多灯ストロボでジオラマを撮影中
但し、一般的にLED照明を使った写真撮影は好ましいものではありません。撮影対象によって違いはあるものの、プロの世界では商品の物撮りなどは、原則ストロボがメインとして使われていると思います。理由はミックス光のないクリアな光が得られることと、強力な瞬間光で対象の色味や質感のメリハリを捉えることが出来るからです。ただ、瞬間光であるため、LED照明より撮影は難しくなります。
しかし、より良い撮影に必要ならばと使用機材も安定してきたこともあり、多灯ストロボの導入に踏み切りました。上の画像は2つのストロボそれぞれにソフトボックスディフューザーを取り付け、トランスミッター制御でジオラマを撮影しているところです。
トランスミッターは複数のストロボを同時に制御して光量を調整してくれます。ストロボ自体もTTL機能で大きな失敗をすることはまずありません。とはいえ失敗しないのと、いい写真かどうかは別物で、光の当たり方やメリハリの付き方は明らかにLED照明とは異なります。

秋田車両センターで並ぶ橅編成と青池編成
先日、発売したメイクアップシール「リゾートしらかみ橅編成」と同じく「青池編成」をモデルにして多灯ストロボで撮影した写真の1枚です。橅編成と青池編成は実際に深浦駅で同時に停車しますが、写真では秋田車両センターで出庫前に並んでいるシーンをイメージしてみました。
メイクアップシールを貼った鉄道模型を撮影する場合、車内がしっかりと見えなければならない為、ストロボをディフューズしてみたり、ストロボの角度を変えてバウンスしてみたりと、試行錯誤するなか写した1枚です。

行合崎海岸を行くリゾートしらかみ橅編成
ジオラマが異なれば、またストロボのセッティングや設定も違ってきます。秋田車両センターの次は、深浦の行合崎海岸を走行する橅編成の撮影に挑戦しました。
尚、ジオラマでは行合崎海岸の奇岩を再現するため、バージンコルクを使って以前製作した海岸線ジオラマに配置しました。実際の五能線はコンクリートの護岸整備などは行われていませんが、何となく行合崎海岸の雰囲気が感じられるのではないでしょうか。

撮影機材:canon eos5d mark4 50mmシフトレンズ
同じジオラマですが、ストロボの設定や距離、角度を変えるとガラッと印象の異なる写真になります。先に掲載した写真の緑色のフォーリッジとの鮮やかさがかなり違っています。「光を制するものが写真を制す」という至言もあるくらいです。今回は、まだまだストロボ、特に多灯撮影のさわりに触れた程度です。もっと試行を繰り返して経験を積んでいかなければならない事だらけだというのが正直な実感ですが、お客様に「あれ、いつの間にかシールのマニュアルやブログの写真が綺麗になっている」と思っていただければと思っています。
最後に、撮影のモデルとなった「リゾートしらかみ橅編成」、及び「リゾートしらかみ青池編成」対応のメイクアップシール好評発売中です。



オンラインショップからお求めください。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
