『3びきのくま』と麗しの列車たち

現在、製作室では『24系/14系 寝台特急 さくら・はやぶさ/富士』対応メイクアップシールの製作をスタートさせました。そんな製作のさなか、以前の勉強会のテーマだった『3ひきのくま』の内容と筆者の記憶に残る麗しの列車が脳裏に重なりました。

今では新幹線網が北海道から九州まで行きわたっており、ブルートレインが全盛だった頃の移動に費やされていた時間は飛躍的に短縮されました。しかし、筆者のブルトレ全盛期の記憶を辿れば、まだまだ旧型客車が編成されたいわゆる鈍行列車が走っており、貧乏だった若かりし頃、客車内のニス塗りの壁や少しかすれた青いモケット…そんなノスタルジックな雰囲気が疲れた心を癒してくれたものでした。

また、お金がなくてもゆったりとした時間には、旅の目的地を決めることなく、気の趣くままに列車を降りて知らない町を旅する。そんな贅沢さがありました。

旧型客車にしてもブルートレインにしても、その時代々々においては、『3びきのくま』のストーリーでいうところの“ちょうど良い程度”の客車たちでしたが、時は流れ、“ちょうど良い程度”でなくなった旧型客車やブルートレインは時代と共に押し流され、その姿を消すこととなりました。

今では特急電車や新幹線が、今の時代に適した“ちょうど良い程度”のスピードで目的地まで連れて行ってくれます。しかし筆者にとっては時代と共に去っていった、あの頃の麗しい列車たちが刻む列車の音が今でもときどき心の中に蘇ってきます。あなたにとって麗しの列車はなんでしょうか。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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